【第6回】部下を育てる・後輩を指導する時のコミュニケーション術

前回までのあらすじ

相互尊重コミュニケーションが大切であると共に難しいことにふれてきました。そして相手の気持ちと自分の気持ちのバランスをとることの大切さときいてくれた相手への感謝の気持ちをもつことを忘れないということも解説してきました。今回は実践編パート3として上司が部下の育成・指導をする上で抑えるポイントを紹介していきます。

育成・指導で抑えるポイントがあるの?

職場では上司と部下、先輩と後輩といった関係で育成や指導する時は多々あります。時には注意や指摘をする場面もあるわけでする側が「そんなつもりは」なかったとしても、される側の受け止め方は随分違う時があります。更に意識していないうちにルール違反な言い方をしてしまっているかもと思うと怖くて何も言えなくなってしまうこともあります。それだけ注意や指摘をするということは難しいコミュニケーションなわけです。今回はそんな難しいコミュケーションが出来る上司の5つのスキルをご紹介していきたいと思います。

1.事実ベースで100%褒めて、一緒に喜ぶ

「そこそこ」「わりと」「それなりに」といった余計な形容詞は除いて、できたことはできたと100%褒めることを意識してみてください。部下の成果・成功を上司が一緒に喜んでくれるのは部下にとって嬉しいものです。事実で褒めることは大切ですが、そこにひと言「すごく嬉しい」「感動しました」と、自分の気持ちを言葉にして伝えることを意識してみてください。メッセージはアサーティブの基本になります。

2.事実で叱り、解決策は情報共有

「~したためしがない」「全然なってない」「ミスが多すぎなんだよ」と過大に叱っても、あるいは、「大したことじゃない」「何とかなるよ」と過少に叱っても具体的ではないのでどう改善して良いかがわかりません。叱る時は具体的に伝えることが大切です。また起きてしまった事象に対してチーム全体で共有することでチームとしての再発防止策にもなります。

3.メンツを気にせず部下に謝る

小さなことでも、自分のミスに気付いたら「すぐに、取り繕わずに、短く」謝ることが鉄則です。取り繕っても部下にはすぐにわかってしまいます。はぐらかすと、かえって話がこじれますし長々謝ると、言い訳がましく聞こえてしまうものです。上司が自らミスを謝ることを示すことで、部下もミスや失敗を報告しやすくなります。

4.権限委譲する

ちょっと高めの任務を渡してチャレンジさせることは、人材育成の方法として有効な方法の一つです。一方で間違えた委譲の仕方をすると部下のやる気を失わせることもあります。仕事を依頼する時は、なぜそれを頼むのか、そのねらいや理由を最初にきちんと伝えることが大切です。そして仕事を依頼したら、あとは口を出さずに見ていてあげるようにしましょう。部下の仕事ぶりを見ていると、心配になることはありますが、そこは覚悟が必要です。「信じて任せてくれている」と感じてもらうことが、その仕事を成功させ、部下に成長してもらう一歩です。

5.逆「ホウレンソウ」する

「ホウレンソウ」は社会人の基本です。新入社員研修でも必ず教わることですが、上司が部下やチームにホウレンソウすることも必要なことです。ちょっとしたことでも、その都度きちんと上司がホウレンソウしていると、部下も仕事がしやすくなりますし部下も上司にホウレソウをする習慣ができてきます。この逆ホウレンソウはチームが円滑に進むためにはとても有効なスキルになります。

【まとめ】上司は部下の育成も仕事の1つ。チームとしての成果が高まるも高まらないのも上司次第

攻撃的過ぎる上司の下で育った部下は、怒られるのが怖くて失敗を隠したり、報告をねつ造したりと閉鎖的な組織になります。逆に受身的過ぎる上司の下で育った部下は、上司の反応が少ないのでやる気を失ったり、上司をなめたりと組織自体が崩壊します。相手を慮ったコミュニケーションを部下からとることはまずありませんので、まずは上司が実践していくことが大切です。上司としての自分の目的達成の為にも部下には相互尊重の態度で接しましょう。

次回:【最終回】すぐに使える“相互尊重”のコミュニケーション

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